Macで Edy の履歴を読む
MacにPaSoRiを接続してEdyの履歴情報を読み出すプログラムができましたので、Macユーザー向けに公開します。
（MacOS 10.4 でインテル版、PPC版で動作します。）
（注：チャージ（入金）など、書込の機能はありません。PaSoRiはRC-S320のみに対応しています。）
殆どの機能はネット上に公開されているlibpasorilに依存しています。
更にlibpasoriはlibusbを利用しています。（詳細はこれらのサイトをご覧下さい）
この二つのライブラリのおかげでEdyとSuicaの履歴情報を読み出すプログラムが実現できました。
それぞれの作者に感謝します。
プログラムは、インストールの楽なコンパイル済みのバイナリで公開します。
（自由に変更できるようソースも公開します。）
EdyValue.c とAppleScriptの著作権は作者の私にありますが、改変は自由です。
また、このソフトの利用は自己責任でお願いします。
【インストール方法】
１ まず、libusbをhttp://libusb.sourceforge.net/からダウンロードしてインストールします。
（既にインストール済みなら必要ありません）
＜ダウンロードしたものを解凍してターミナルを起動し、解凍したディレクトリに移動して
./configure して、 sudo make install します＞
（Developer toolsがインストールされている必要があります）
２ 次に、EdyValueをここからダウンロードしてホームディレクトリ（フォルダ）に置きます。
EdyValue （インテルMac用） （PPC Mac用）
← 必要な方を右クリックして「リンク先を保存」してください。
３ EdyValue に実行権を与えます。（ターミナルで、 chmod +x EdyValue します）
４ PaSoRiを接続して動作を確認します。（ターミナルで ./EdyValue すると、履歴が表示されます）
旨く動作しない場合は、ソースからコンパイルしてみてください。
５ GUIっぽく簡単に操作できるよう、AppleScriptも作成しました。
下のソースをコピーしてお使いください。（Scriptメニューに入れておくと便利でしょう）
【コンパイルする場合】
１ libpasoriをhttp://libpasori.sourceforge.jp/からダウンロードして解凍します。
２ 解凍してできたフォルダ内にある「src」フォルダに「EdyValue.c」のソースプログラムを保存します。
EdyValue.c
Ｃ言語で書いています。（慣れていないので、奇麗なコードではありません。）
３ ターミナルで、srcフォルダに移動し、次のコマンドでコンパイルします。
「gcc -o EdyValue `libusb-config --cflags` -D__LIBPASORI_WITH_LIBUSB EdyValue.c libpasori_command.c libpasori_com_libusb.c libpasori_polling.c `libusb-config --libs`」
「strip EdyValue」
（libpasori付属の「buildline-libusb.sh」をコピーして上記のように修正すると良いでしょう）
【フォーマットの解説】（推測です）
Edyのデータは全てバイトの並びが順列です。（ビッグエンディアン）
先頭のバイトが 0x02 がチャージ（入金）、0x20が出金を示すようです。
5バイト目の先頭からの15ビットが、2000年からの通算日数、
7バイト目からの２バイトが午前零時からの通算秒数のようです。
11バイト目から２バイトが出し入れした金額を、15バイト目から２バイトが残金を表わしているようです。
【EdyValueを利用したアプリ（AppleScript）】
--
-- 「EdyValue.scpt」
-- PaSoRiでEdyの履歴を抽出して表示するスクリプトです。
-- Edyを読むアプリケーション「EdyValue」はホームディレクトリ直下に置いて実行権を与えておいて下さい。
set cmdPath to "$HOME/EdyValue"
do shell script cmdPath
set EdyValue to result as text
set dataCount to the number of paragraphs of EdyValue
set sortedData to ""
repeat with i from 0 to dataCount - 2
set eachData to paragraph (dataCount - i) of EdyValue
set lineData to word 3 of eachData & "/" & word 4 of eachData & "/" & word 5 of eachData & " "
set lineData to lineData & word 7 of eachData & "円"
if word 9 of eachData = "chg" then
set lineData to lineData & " 入金で"
else
set lineData to lineData & " 使用で"
end if
set lineData to lineData & "残金は" & word 11 of eachData & "円"
set sortedData to sortedData & lineData & (ASCII character 13)
end repeat
display dialog sortedData
set the clipboard to sortedData as string
--